離脱症状 ファンタジー

 外に出なければお金を使わずに過ごせるんだ。


 いしいひさいちが病気療養で長期休載とのニュースを知る。
 バイト君ブックス、忍者無芸帖、わたしはネコである、コミカルミステリーツアー……。どれも大好きで、ドーナッツブックス(シュルツのピーナッツの装丁パロディだとずっと後で知った)も全巻揃えてるファンとして、再開と病気の快癒を祈ってます。
「清く正しく美しくなく」描かれたバイトくん達の青春群像に、中学高校生のとき心底憧れていたのは、今思い返すと恥ずかしくも笑えてしまう。
 政治、スポーツパロディ漫画での現実以上に「それらしい」魅力に満ち溢れているキャラクターたち(巨人の高橋を「へのへのもへじ」で表現するセンス)。朝日新聞の4コマにナベツネを登場させ、それが憎めない愛すべき町内会長(ワンマンマン)キャラとして活躍するなんて、いしいひさいちにしか描けないファンタジー(たまに不条理なほどに訳が分からないときもある)だと思う。