文体模写

 湿布を膝小僧に貼りながら、こう考えた。
 歩き回れば膝壊す。飲みに行ったら流される。飯を減らせば空腹だ。とかくに減量はむつかしい。
 減量が行き詰ると、別のやり方を試したくなる。何をやっても減らないと悟ったとき、ダイエット商法が生まれて、教則本が出来る。
 吾が身体を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり夕食後に寝転んでテレビを眺めているただの両親である。両親が作った我が身が疎ましいからとて、取り替える術はあるまい。あれば整形外科へ行くばかりだ。脂肪吸引はダイエットよりもなおしんどかろう。


……このくらいにしとこう。パロディを試みたものの、どんどん無理が出てきた。
けだし、原文は恐ろしいほどに名文だと再認識。