日記

「没後30年 高島野十郎展」の図録が届く。
 初期の作品はひたすら怖い。自画像の眼差しも、木の枝のフォルムも、椿や芥子の紅も、たまらなくおそろしい。
 けれど欧州時代を経てからの作品は、驚くほど、その怖さの質感が一変する。代表作とされる、暗闇に浮かぶ蝋燭や月を描いた作品は、張り詰めた闇と光との緊張の中に、心地よい安らぎを微かに覚える。それが本当に不思議だ。マーク・ロスコをふっと連想したりも。


 もっとじっくりと味わって、考えを整理してから、また高島野十郎について書きたいですね。ちなみに「雨 法隆寺塔」が一番好きです。