けどの多い雑記

レイモンド・カーヴァー傑作選」読了。


レイモンド・カーヴァーは全集も含め5冊ほど持っているけど、そのきっかけは高校生のときに図書館で出会ったこの本だった。ということで10年近くぶりの再読。ほとんどの話は他の作品集などでもう何度も繰り返し読んでいたものだけど、12の短編を「Carver's dozen」という副題を持つこの一冊の流れの中で味わうのはとても新鮮に感じた。村上春樹の最上の仕事。「ぼくが電話をかけている場所」は自分の知ってるアルコール依存症を扱った小説の中で最高の一編。


 そのついでに「失われた週末」観る。これまたアル中がテーマ。あまりにハリウッドなハッピーエンドにちょっと冷めたけど、それまではなかなか。主人公の年齢33歳に自分の数年後を重ね合わせたり。かといって、作品中の主人公の苦しみはさほどこちらには迫ってこない。アル中ファンタジー