読んだ本

チャップリン自伝(上)」読了。下巻は既にブクオフ購入で読了済。
「ハリウッドバビロン」などでチャップリン黒歴史については知ってたけど、その前知識を元に読むと、自分を飾らずに語っているように装いながら、肝要の箇所は巧妙に避けているのが見えて楽しい。下記のサイトにあるスキャンダルはもとより、バスター・キートンについても一言も言及してなかったり。自伝の面白さと信用性について考えた次第。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/mondo/m_06/m06_1.html


鞍馬天狗のおじさんは」、ほぼ読了。


失われた時を求めて」途中50ページほどで挫折。斜め読みができない。どの言葉がどこにかかっているのかを、いちいち考えながら読んでたら、頭の処理能力のメモリ量が足りずパンク状態に。一例を挙げると、長い前置きが終わって、やっと本題の話に入った最初の一文がこんな具合。


「コンブレーでは、毎日、夕方になると、母や祖母から離れてベッドにはいったまま眠らずにじっとしていなくてはならない時間にはまだ先が長いのに、その寝室が私の気がかりの苦しい固定点になるのであった。」


要約すれば「コンブレーにいたころ私は、ベッドに入っても眠れずにいた。宵のうちからその事を考えると憂鬱になった」


挫折する付近の一文
「ママはその夜、私の部屋に移った、部屋を出されるにちがいないと思われたほどの過失をったいま私が犯したばかりのときに、両親は思いがけなくもあたえてくれたのであった、よいおこないのほうびとして私がこれまでに彼らからもらったものより以上のものを。」


要約すると「マザコンの私はママと一緒に寝ることができて、とても嬉しかった。」


とりあえずこんな倒置法を駆使した訳文はどうか、と思うぞ。